早稲田大学ラグビー部





早稲田大学ラグビー部2016年度の入学予定者が発表されました。

ここ数年有望選手の獲得が減少傾向にありましたが、来季は復活を期待させる補強となったのではないでしょうか。

昨シーズンから低迷の兆しを見せていましたが、今季は予想通り不本意な結果となりました。
関東対抗戦では、慶応に競り勝ちましたが、帝京には92-15と大敗、筑波、明治も敗れ結局4勝3敗の4位で終えました。

大学選手権では東海大学、天理大学、朝日大学のグループに入っています。苦戦が予想されましたが、天理に12-14で競り負けると東海大にも15-48と大敗。結局グループ3位に終わりシーズンを終了しています。

かつては高校日本代表がリザーブに回ることもあるほど選手層の厚かった早稲田ですが、ここ数年は代表候補はわずか数名となり選手繰りの厳しさが指摘されていました。

来季は日本代表のFB藤田慶和やCTB/SH岡田一平、NO8佐藤譲二などの主力も卒業します。
LO桑野詠真、LO加藤広人、SH吉岡航太郎、SO横山陽介、WTB桑山聖生など、依然として好プレーヤーを抱えるものの、全体として層の薄さは否めません。
今季以上の厳しい戦いになることも予想され、このままでは低迷にさらに拍車がかかるところでした。

しかし、来季は冬の全国大会でも活躍した選手をはじめ好プレーヤーが複数入学予定で、注目選手も目白押しです。

桐蔭学園高校SH斎藤直人は全国大会準優勝に大きく貢献した選手で、U20日本代表候補に飛び級で選ばれています。
今年はSHの当たり年といってもいいのではないでしょうか。
高校日本代表に選ばれた大阪桐蔭高校杉山優平、関商工高校多賀慈綺の他、U17高校日本代表の長崎北陽台高校末拓実、修猷館高校原田健司などいずれも代表クラスといってもよさそうです。
これらの中で斎藤選手が特別突出した選手ではないかもしれませんが、世代屈指の逸材であることは間違いありません。
ここ数年代表候補の獲得が減少する中、SHだけは毎年のように代表候補を獲得するなど、早稲田のSHに対する思い入れは並々ならぬものを感じます。

今回世代屈指の逸材を獲得したことで復活の礎としたいところでしょう。

東筑高校CTB中野将伍は昨年飛び級でU20日本代表候補に選ばれていた逸材です。
今季は高校日本代表として遠征への参加が決まっています。186センチ99キロの大型プレーヤーながらCTBだけでなくSOとしてのプレーも期待される大器です。

東海大仰星高校SO岸岡智樹は全国大会優勝の立役者です。
172センチ72キロと比較的小柄でかつてはSHも務めていました。しかし広い視野と的確なパスだけでなく、よく伸びるキックでのエリア獲得や鋭い出足での突破などゲームメイカーとして非常にバランスの取れた選手です。
SOには横山選手がいるため今季のレギュラー獲得は難しいかもしれませんが、即戦力に近い選手として注目です。

さらに鹿児島高校CTB桑山淳生は183センチ70キロの大型BKです。
兄である桑山聖生選手と比べると線の細さが目立ちますが今後体を大きくしていけば十分活躍が期待できます。
また秋田中央高校NO8三浦駿平は186センチ80キロとサイズは申し分ありません。今期卒業するNO8佐藤譲二の抜ける穴を埋める活躍が期待されます。

さらに黒沢尻北高校FB梅津友喜は今季の全国大会出場は逃していますが、昨季は2年生ながら主力として切れ味鋭いプレーを見せてくれていました。

高校日本代表候補は6名とそれほど多くはありませんが、昨年一昨年と比べると世代屈指の逸材を複数名獲得するなど復活を予感させる補強となったのではないでしょうか。

とはいえ、来季の早稲田は依然として厳しい状況であることに変わりはありません。

今季、復活ののろしを上げることができるか、4月から始まる新シーズンでの試合に注目です。







≪2016年度推薦合格者≫

2016年度スポーツ科学部・トップアスリート入試、スポーツ推薦入試、スポーツ科学部・自己推薦入試、
教育学部・自己推薦入試、社会科学部・自己推薦入試にて、ラグビー関係者12名が合格致しました。
合格者は以下のとおりです。
                                       
氏名ポジション高校名学部入試形態

中野 将伍

CTB

東筑

スポーツ科学部

トップアスリート推薦

齋藤 直人

SH

桐蔭学園

スポーツ科学部

スポーツ推薦

桑山 淳生

CTB

鹿児島実業

スポーツ科学部

スポーツ推薦

三浦 駿平

NO 8

秋田中央

スポーツ科学部

スポーツ推薦

幸重 天

FL

大分舞鶴

文化構想学部

指定校推薦

沖野 玄

FL/NO 8

函館ラ・サール

商学部

指定校推薦

加藤 皓己

FB

函館ラ・サール

創造理工学部

指定校推薦

松坂 峻三朗

SH

函館ラ・サール

創造理工学部

指定校推薦

梅津 友喜

FB

黒沢尻北

スポーツ科学部

自己推薦

岸岡 智樹

SO

東海大仰星

教育学部
社会科学部

自己推薦

柴田 徹

FL

桐蔭学園

社会科学部

自己推薦

武田 誠太郎

CTB/WTB

石見智翠館

社会科学部

自己推薦





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関東大学春季大会の早稲田大学対流通経済大学は、35-34で後半流経の猛攻にあいながらもなんとか早稲田が逃げ切りました。

今季の早稲田は昨季以上に厳しい戦いが予想されますが、それを裏付けた試合内容でした。

前半は35-17と快勝ペースで折り返します。

後半は一転流経が優位に進め0-17。
トライ数は早稲田の5に対し、流経は6。コンバージョンキックの精度が明暗を分けました。

劣勢でも最後は勝利を手にするという戦い方は早稲田らしいですが、これもある程度実力が伯仲している相手だからできることです。

このしぶとい戦いを今季も帝京相手にできるでしょうか。
ここ数年帝京優位が続いていますが、何とか食らいつき大敗を回避できていました。

しかし、今季の帝京はここまで盤石の強さを見せています。
一方の早稲田は布巻選手や萩野選手など主力数名が抜け、戦力ダウンは否めません。
部員数こそ、大学有数の規模を誇りますが、肝心の質の面は追いついていないといわざるを得ない状況です。

早稲田は5月23日に法政戦、31日に東海戦を控えています。
チーム状態の悪い法政には快勝が求められますし、東海にも接戦での勝利もしくは善戦が求められるでしょう。

この2試合が今シーズンの早稲田の試金石となりそうです。






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