東福岡高校ラグビー部

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2014年度の高校ラグビー界を席巻したのは東福岡高校ラグビー部です。

春の全国選抜大会、夏の全国7人制大会、冬の全国大会すべてを制し、圧倒的な存在感を示していました。
春と夏の大会では接戦の試合も比較的多かった東福岡でしたが、冬の全国大会では全ての試合で大勝するなど他の追随を許さない圧倒的な試合運びでの優勝を飾りました。

2年時に高校日本代表に選ばれていた土山選手や代表候補の箸本選手がリザーブに回るほど選手層の厚かったチームです。
大学進学後の活躍状況が気になったのでをちょっと調べてみました。

冬の全国大会決勝、御所実業戦の先発メンバー及び主なリザーブです。

1  金子恵一 中央大 Aチーム
2  
竹内嘉章 近畿大 Aチームリザーブ
3  松本幸志朗 京産大 不明

4  今村陽良 帝京大   Bチーム
5  ウォーカー・アレックス 東福岡3年
6  古川聖人 立命大   Aチーム
7  
玄祺   青学大   Aチーム
8  山田真生 福岡大   不明

9  古賀駿汰 青学大  Aチームリザーブ
10 松尾将太郎 明治大  Bチーム
11 岩佐賢人 近畿大  Aチーム
12 
永富晨太郎 同志社大 Aチーム
13 萩原蓮 法政大  Bチーム
14 
髙野蓮 同志社大 Aチーム
15 髙野恭二 青学大 Aチーム

16 
土山勇樹 法政大 Aチームリザーブ
20 藤田達成 帝京大 Bチーム


東福岡の主要メンバーのうち、関東対抗戦、関東リーグ戦、関西リーグ戦などの公式戦のAチームメンバーは9名、そのうち7名は先発として出場しています。
チームによって選手層も異なるため一概にはいえませんが、1年目からAチーム入りする選手はそれほど多くはありませんし、先発となるとさらに少なくなります。
全国大会優勝メンバーとはいえ、これだけ多くの選手が1年目から活躍できているのはやはり驚異といえるのではないでしょうか。

冬の全国大会では全ての試合を圧倒的な強さで勝利をあげましたが、やはりその強さは本物だったのでしょう。

帝京に進学した今村、藤田選手はBチームにとどまっていますが、おそらく帝京以外であればAチームの先発として出場していてもおかしくありませんし、少なくともリザーブには入っていたでしょう。

昨シーズンの東福岡は有望選手が多く集まっていたとともに、選手としての完成度も高かったのでしょう。
今後の活躍も楽しみです。














2015年サニックスワールドラグビー3日目、注目は東福岡高校対流通経済大学付属柏高校の試合でした。

流経大柏はすでに予選プール敗退が決まり、東福岡は勝てば進出の可能性が高くなります。

結果は21-24の僅差で流経大柏が勝利、ともに予選プール敗退となりました。

東福岡は昨シーズン、春の選抜、夏の7人制、冬の全国大会全てを制し、史上初の3冠を達成しました。
しかし、春までは接戦の試合もあり、主力抜きとはいえ福岡県大会決勝で修猷館に敗れるなど圧倒的な存在とはいえませんでした。

秋から冬にかけてチームとして一気に成長し、冬の大会では他チームの追随を許さない試合運びで優勝を果たしています。

今季も昨シーズンのように完成度の高いチームが見られるかと期待していましたが、今のところ東福岡は全国でベスト4~8のチーム力のようです。

理由はあります。
昨シーズンの主力はほぼ3年生で占められていました。
決勝の御所実業戦、2年生で先発したのはLOウォーカー・アレックスのみで、ベンチ入りを含めても今季の主将HO/NO8服部綾の2名しかいません。

一昨年のチームでは当時新2年生だったSO松尾将太郎、CTB永富晨太郎、WRB岩佐賢人、PR土山勇樹、LO今村陽良、FL古川聖人などがすでに主力メンバーになっていたのと好対照です。

現在のチームは勝ち方を知っている常勝チームではなくなっているのです。

昨季のようなフィジカルを前面に出したFWと多彩で重層的なバックス攻撃が展開されることを期待していましたが、今季はまた一から作り直している状態です。

好プレーヤーは複数いるので、秋頃には強いチームになっている可能性はあります。
しかし、今季最強の呼び声高い東海大仰星の他、大阪桐蔭、常翔学園の大阪勢や桐蔭学園や流経大柏などの強豪を倒すことができるチームに変貌するかどうかはかなり不透明な状況です。

昨シーズンのイメージが強烈なだけに、今の状態は寂しさすら感じますが、秋までの巻き返しを期待したいです。






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